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閑話休題?ーNARUTOー

第13章 何故だか自然と甘くなるー鬼鮫ー


「チョコレート要りますか?干柿さん」
「要りませんね、牡蠣殻さん」
「そうですか。わかりました」



二月は冷え込む。降雪は減るが気温がぐんと下がる時節だ。
「うう・・・寒い・・・」
「・・・あなたここのところ隙さえあればそればっかりですねえ。飽きませんか」
「飽きられるモンなら飽きたいですよ。うう・・・」
「正直気味が悪いんですよねえ・・・唸られてると」
「唸りたくて唸ってるんじゃありません。うぅ、寒い・・・」
「・・・・・・あなたひょっとして風邪引いてるんじゃないですか?」
「引いてありません」
「・・・即答する程自己管理出来てないでしょう?あなた?」
「本人が引いてないってんだからこれ以上確かな事なんかないですよ。誰が風邪なんか引きますか」
「夏じゃないんだから安心して引いたらいいですよ。まぁ夏の風邪こそあなたに相応しいとは思いますがね?引くんでしょう、勿論?毎年夏風邪を」
「その節は漏れなく伝染して差し上げますよ、うぅ、た、楽しみにしていて下さい」
「伝染りませんよ、私には。飛段かデイダラになら伝染るんでしょうがね。何なら連中から伝染されるのもありでしょう。あなたは。夏はこのメンバーで避暑地にでも行って好きなだけ病んでたらいいですよ。楽しそうですねえ。羨ましい」
「相も変わらずいい感じに厭な感じですねえ、雀百まで踊り忘れずってヤツですか。・・・・ェぶしッ!」
「馬鹿な事言ってないで早々に休みなさい。風邪ですよ、牡蠣殻さん」
「風邪じゃありません。さ、寒くてくしゃみが出るだけです」
「・・・あなた、まさか風邪が何か知らないんじゃないでしょうね?磯人は未開地の原住民みたようなものなんですか?そうなると抵抗力もないでしょうから、風邪で死に至るのも実に容易ですよ。恐ろしい話になって来ましたねえ。面白い」
「・・・くそう・・・さ、寒くて言い返すのも億劫になって来た・・・・後で覚えてやがれですよ?ううぅ、寒い。干柿さん寒くないんですか?鈍感な人は、へぐしッ、い、いいですねえ。ゥあっしょいッ」
丈高い体をのけ反らせて牡蠣殻のくしゃみを避けた鬼鮫は、顔をしかめて彼女の額に手を伸ばした。
「さ、させるか・・・」
その手から屈んで逃げた牡蠣殻に、鬼鮫は呆れ返る。
「あなた何をさっきから一人で訳のわからない勝負をしてるんです?風邪くらい素直に引いたらどうです。全く面倒な」
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