第45章 初仕事　ー飛段、角都ー

「…鬼の撹乱の話をしているのか、もしかして？」

「おぉーう、それそれ、ビンゴオォオ!!流石角都ぅ、物知りだなぁ！」

「知らないなら生半可に余計なことを言うな…何だ、鬼の撹拌って…」

「鬼が何かこう…混ぜてん感じ？あるだろ、そういうニュアンスの何かが…」

「ねえよ馬鹿！何だそういうニュアンスの何かってのは!?お前ホントもう黙ってろ！ヒジキで口を縫い合わすぞ！」

「新年早々怒ってばっか。笑う門には福が来るけどよ、怒ってばっかじゃ鬼が来るぜ？」

「望むところだ。連中がっぽり儲けているらしいからな、絞れるだけ搾り取ってやる」

「…またそういうこと言うし…。角都ゥ、地道に稼ごうなぁ。今更旬の連中を襲って儲けてもカッコつかねぇぜぇ？」

「…何だ、まともなことを言うな？」

「まぁな。俺らは俺らの美学ってヤツをさぁ、貫いてけばいんじゃねぇ？」

「俺たちに美学などあったか？」

「なかったっけ？」

「どっちにしろ金にならん話は止めだ。今年も稼いでいくぞ」

「えー、で、おれのノルマって？」

「500」

「だっはー、もー、しょーがねえな！いいよいいよ、行こうぜ、角都ぅ。こんなのが俺ららしくていいよいいよ！」

「肩に手を回すな、気味の悪い！」

「はははー、今年こそ沢山見せ場があるといいなー、な、角都ゥ」






どっとはらい。