第5章 忘却のマーニーーデイダラ、イタチ、サソリ
「・・・・ならばよし!あだ・・・」
「なにが"ならばよし"だ。曹操なめてんじゃねェぞ、テメエは」
「サ、サソリさん?何で起きてるんですか?寝てなきゃ駄目じゃないですか」
「何で寝てなきゃねんだよ?あ?寝ようが起きようが俺の勝手だろォが」
「予想外に現れると厭なんですよねえ・・・貴方すぐ人を叩くから・・・」
「叩かれるテメエが悪ィんだよ。テメエこそとっとと寝やがれ。目障りだ」
「落ち着け、サソリ。オハギでも食うか?」
「・・・・俺は食えねえって何遍言やぁわかるんだ?オメエ本当はバ牡蠣殻と大差ねえんじゃねえのか?」
「そうだったな・・・すまない。・・・ではオハギを食っている俺でも見るか?」
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・イタチさん、逃げて下さい?今サソリさん、ブチッていいましたよ。聞こえなかったけど間違いなくブチッていいました。逃げないんなら写輪眼か何かで早いとこ眠らせちゃって下さい。向こう一年は目覚めないくらいの感じでお願いします・・・・っだだ、痛い!湯呑みなんか投げて危ないじゃないですか!?サソリさん!!」
「やかましい!テメエがヤられろ、バカ!一年と言わず百年は寝てろ!俺が死ぬまで起きて来んな!俺が死んでも起きて来んな!いや、俺が死んだら絶対死ぬな!俺が生まれ変わるまで何とか生きてろ!同じ世界に来るんじゃねえぞ、わかったか!?」
「そらまた難しい要求ですねえ。かぐや姫ですか、貴方は。全く月に帰りゃいいのに・・・いいえ、何も言ってませんよ。じゃ取り合えずサソリさん、私が死ぬまで寝てて下さいよ。その方が話が早いじゃないですか?」
「話がグルッと回ってほとんど同じとこに帰って来てんじゃねえか、ホントバカだな、オメエはよ!」
「私一人の仕業じゃありませんからね。何勘違いしてんです。私がバカならサソリさんもバカですよ。フ」
「フだと?フっつって笑ったか今?あ?笑ったな、この魚屋!」
「何だ何だ、どうした、旦那?また牡蠣殻ともめてんのか?うん?」
「まだ牡蠣殻さんを魚屋呼ばわりしてんのか、このカワイイオッサンは。訳わかんねえオッサンだな、カワイイのに残念ったらねえよ」
「カワイイとオッサンを連発すんじゃねえ!ぶっ殺すぞ、このアマ」
「ハハハ、当たり当たり。アタシャ海女の血筋だよ。ホントのこったから腹も立たねえ。ザマァみろ」