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【フジ】従順な犬と気まぐれな猫

第1章 俺が従順な犬になった理由


彼女と俺は幼馴染だった。


彼女は昔から
この世の全てを見透かしているような、
真っ直ぐな目をしていた。


どこか大人びていて、
人を惹きつけておきながら

人を避けるようなそぶりばかりして。


彼女の周りの空気だけが、どこか異質に感じていた。



黒い髪が風に揺れる度に。

白い肌が見え隠れする度に。



その目が俺を捉える度に。



俺は彼女の従順な犬となってしまうんだ。



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