【100プリ】 消えない過去と生きる今(ルイとのお話)
第11章 謎の男と不穏な動き
(・・・ルイ、遅いな)
ルイの部屋の扉に背を預けて
座り込んだまま、
廊下の高い天井を見上げる。
ルイ「・・・君は、ここから出て行って」
「・・・・・・」
ルイ「早く」
(あんな怖い顔のルイ、初めて見た・・・。少しだけでいいから、顔が見たい・・・)
膝を抱えて、
ゆっくり視線を下げたその時・・・・・・
ルイ「・・・・・・どうして」
静かな足音が響いて、
ルイが私の前に立っていた。
「ルイ・・・・・・おかえり」
ルイ「・・・・・・っ」
ルイの顔が月明かりに照らされて、
困惑した表情が見える。
(・・・本当は、聞きたいことがたくさんある。だけど、今はこんなことしか言えないや・・・)
「・・・大丈夫?」
少しの沈黙のあと、
ルイはふっと微かに笑みを滲ませて、
私の前に膝をついて顔を覗き込んだ。
ルイ「大丈夫って、聞きたいのはこっち」
「・・・なんで」
ルイ「プリンセスが廊下に座ってるなんて、感心しない」
「・・・ごめん」
ルイ「風邪でも引いたらどうするの」
いつもより少しだけ柔らかい声が
すぐ近くで聞こえて、
ルイの手がゆっくりと頬に伸ばされる。
(・・・っ・・・・・・)
頬に触れる直前で
その手が戸惑うように下ろされると、
ただ真っ直ぐにルイが私を見つめてくる。
「あんまり風邪、引かないから大丈夫」
ルイ「君ならそういうと思った」
ルイは視線を伏せると、
ポケットからそっと何かを取り出した。
ルイ「・・・手、出して」
「なんで」
ルイ「・・・いいから、早く」
言われるがまま手を差し出すと、
そこにそっと何かが乗せられた。
ルイ「万が一のために・・・風邪薬」
ルイがそっと
手のひらに乗せてくれたのは、
綺麗なガラスの瓶だった。