【100プリ】 消えない過去と生きる今(ルイとのお話)
第7章 貴方と私の関係性
(・・・気分転換に、ちょっとだけ外に出ようかな)
歩きながら中庭に向かおうと
足を進めると、
前から歩いて来る
人の気配に気がついた。
ルイ「・・・・・・・・・」
視線を上げると、
ルイが手元の書類を見つめながら
歩いていた。
「ルイ、お疲れ様」
声をかけるとルイが視線を上げる。
ルイ「・・・・・・ああ」
(・・・相変わらず、そっけないな)
「公務?」
ルイの持っている書類の束に
視線を移す。
ルイ「・・・うん。君は・・・?」
「私?私はテーブルマナーのレッスン中。今はジルに少し休憩をもらったとこ」
ルイ「そう・・・」
ルイは呟いて、
また手元に視線を落とした。
(・・・・・・)
ルイ「・・・君は・・・・・・」
ルイが何かを言いかけた時、
反対側からジルが歩いてきた。
ジル「プリンセス、そろそろレッスンを再開しますよ」
「・・・今行く」
ジルは私たちの前で足を止めると、
私とルイを交互に見つめた。
ジル「・・・随分と仲良く話をされているんですね」
ルイ「・・・・・・別に」
「・・・・・・別に」
ジルの言葉に、
ほぼ同時に同じ返事をする。
ルイ「・・・・・・」
それを見たジルが、
僅かばかり唇に笑みを滲ませる。
(・・・なんか、嫌な予感・・・・・・)
ジル「プリンセス、一つ提案なんですが・・・ハワード卿の秘書を、やってみませんか・・・?」