• テキストサイズ

【100プリ】 消えない過去と生きる今(ルイとのお話)

第5章 選ばれしプリンセス



 しばらく談笑していると、
 不意に周りがざわつき出した。

令嬢「カイン様とノア様よ」

令嬢2「二人揃ってなんて、相変わらず仲が良いですわね」

 近くにいた女性の視線を辿ってみると、
 ホールの階段を二人の男性が
 話しながら下りてくるのが見えた。

(あの二人・・・)

 どこかで見たことがある気がして、
 すっと目を凝らす。

 すると、
 黒髪の男性が
 こちらに気付いて歩いて来る。

?「おまえ、何でここにいんだよ」

 私の目の前に立ってそう言い放つ。

「・・・・・・あ。空港で会った偉そうな奴」

 思い出して顔を見上げたままそう言うと、
 みるみる眉間に皺が寄る。

カイン「ああ?おまえ、また俺にケンカ売んのか」

「・・・喧嘩、売ってきたのは貴方の方」

 はあっと、
 あからさまにため息をつきながら
 言葉を返す。

 すると、もう一人の男性も現れた。

?「あれー、空港で会ったおねーさんだー。こんにちはー」

 そんな私たちのやり取りを見て、
 ユーリが目を瞬かせる。

ユーリ「零様、カイン様とノア様と知り合いなの?」

「・・・この国に来た時に、空港で偶然会っただけ。別に、知り合いじゃない」

カイン「そうだ。こんな女、知り合いでもなんでもねえ」

 カインが偉そうに言うと、
 ユーリは苦笑いして答える。

ユーリ「カイン様、相変わらずだね。こちらは国王様の大切なご友人のお孫さんで、日本からいらしたご令嬢の桐谷零様だよ。零様、この二人は第二王位継承者のカイン様と第三王位継承者のノア様だよ」

 ユーリに紹介されて、
 私は小さく頭を下げる。

「・・・どうも」

カイン「相変わらず、可愛くねえな」

 ふんっと鼻を鳴らして去って行くカイン。

 ノアもカインの後を追って
 すぐに去って行った・・・。
/ 221ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp