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【100プリ】 消えない過去と生きる今(ルイとのお話)

第28章 夢√編 embrace -再会-



「・・・嘘をつかなきゃならない理由は、最後まで解らなかったけど・・・シドとユーリが、全部教えてくれたよ」

ルイ「・・・けど、君がここにいたら」

「駒になんて、ならないよ。・・・私にはもう、利用価値なんてないんだから」

ルイ「・・・どういうこと」

(ルイ・・・、気づいてないな)

 私はルイの机の上にある
 カレンダーを指差して、
 笑ってみせた。

「プリンセス期間の100日は・・・、もうとっくに過ぎてるから」

ルイ「・・・・・・え」

「私はもう、プリンセスじゃない」

ルイ「・・・・・・・・・・・・」

 カレンダーを見つめたまま
 呆然とするルイの頬を、
 そっと両手で包み込む。

「ねえ、ルイ」

(一度は手離した私を・・・・・・)

 そしてルイの瞳を見つめて、
 ただ真っ直ぐに告げた。

「私を、・・・・・・ルイだけのプリンセスに、してくれる・・・?」

ルイ「・・・俺はもう二度と・・・・・・君を離せないよ?」

「・・・・・・知ってる」

ルイ「人より足りない部分も多い。・・・欠けてる部分も多い」

「それは・・・私も、同じだよ」

(ねえルイ、私たちは似た者同士・・・)

「・・・足りない部分は補い合って、欠けてる部分は支え合う。・・・・・・それじゃ、駄目?」

ルイ「・・・・・・っ・・・」

(ねえ、ルイ・・・)

「・・・私は、ルイが・・・好きだよ」

(そんな風に思っているルイの全てが愛しくて・・・、ルイの全部を愛したいと思う)

 その瞬間、
 腕が肩に触れて
 まるで全てのものから守るように
 抱きすくめられた。

「・・・・・・っ・・・」

 懐かしい体温を感じて、
 じんわりと心が温かくなる。

ルイ「君との記憶があれば生きていけると思った」

「え・・・?」

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