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【100プリ】 消えない過去と生きる今(ルイとのお話)

第27章 夢√編 passing rain afterwards.








 ――・・・ガラスの靴を脱いでから、
 気づけばもう3ヶ月の月日が
 流れようとしていた。



 ・・・・・・・・・・・・



 ウィスタリアから日本に戻ってすぐ
 会社に顔を出すと、
 案の定
 経営が上手くいかないと泣きつかれた。

 以前の私だったら、
 きっと手を貸すなんて
 考えもしなかったと思う。

 だけど今の会社の状況が
 ルイの時と重なって見えて、
 とても無視なんて出来なかった。

部下「あ、先輩!どこ行くんですか・・・!」

「・・・・・・ちょっと外の空気吸ってくる」

(・・・やっぱり、この中にいると息が詰まりそう)

 毎日たくさんの人と会って
 話をしていると、
 不意に
 上手く息が吸えなくなりそうになる。

 そんな時は決まって、
 会社の外に息抜きに出ていた。

 夜に染まる歩道橋の上で、
 ふっと空を見上げる。

通行人「通り雨、上がってよかったね」

通行人2「ほんと、今日傘持ってきてなかったからよかったー!」

(・・・そっか、雨が降ってたんだ)

 すれ違う人達の会話に、
 ふっと記憶がよみがえる。


ルイ「・・・雨が上がって、よかった。君にキスする口実ができた」

「そんなの、なくても・・・」

ルイ「・・・知ってる」



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