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【100プリ】 消えない過去と生きる今(ルイとのお話)

第24章 夢√編 時期国王と星のない夜




「・・・美味しい」

ルイ「・・・でしょ」


「・・・ルイ、ここのバニラ味の飴が好きなんだ」

アラン「へえ・・・」

(・・・空っぽになると、ルイ、ちょっとしょんぼりするんだよね)

「・・・前にルイにもらったから、今度は私が買って行こうかな」

アラン「行ってこいよ」

「え・・・」

 アランを見上げると、
 視線でキャンディショップを示される。

「いいの・・・?」

アラン「頷く以外の選択肢、選ばせる気なんてねえだろ」

 いつもの
 意地悪い笑みを浮かべるアランに、
 私は目を瞬かせた。

「・・・・・・ありがと」

 視線を伏せて呟くと、
 私はお店の中へと入って行った。

 そんな私を、
 アランは
 いつになく優しい瞳で見つめていた。



(・・・すっかり暗くなっちゃったな)

 お城に戻った私はアランと別れて、
 暗い廊下を歩いていた。

(・・・ルイ、喜んでくれるかな)

 手の中にある飴の瓶を見つめて
 視線を上げると、
 遠くで二つの影が揺れた。

(あれは・・・)

 すっと目を細めて暗闇を凝視すると、
 次第に
 その影が誰のものだかわかってくる。

(カインとノア・・・?)

 国王陛下の部屋から出てきた二人は、
 互いに顔を見合わせて歩き出す。

「カイン、ノア・・・」

ノア「あ、零だー」

カイン「・・・・・・夜中にふらふらしてんじゃねえよ」

「・・・ルイに用事があるの」

 軽く睨むと、
 カインは私を一瞥して息をついた。

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