【100プリ】 消えない過去と生きる今(ルイとのお話)
第21章 貴方が守る、大切な場所
――・・・お城に戻る頃には、
もうすっかり夜が深くなっていた。
「ルイ、今日はありがとう。また、明日・・・」
ルイ「待って・・・」
部屋に戻ろうとドアノブに掛けた手を、
ルイに強く握られる。
「ルイ・・・?」
ルイ「・・・・・・行かないで」
いつもより低い、
真剣なルイの声が耳をくすぐる。
「どうか、した・・・?」
視線が重なると、
指先がきゅっと握られる。
ルイ「今夜・・・そばにいたい。君が・・・・・・欲しい」
「・・・っ・・・」
切実な声に心臓が大きく音を立てる。
(私も・・・ルイと、一緒にいたい。それに・・・、今はルイを・・・一人にしちゃいけない気がする)
ルイの指先を握り返して、
柔らかいブロンドの髪に
そっと手を伸ばす。
「・・・・・・そばに、いて」
ルイ「零・・・」
「一緒に、いよう・・・?」
告げた瞬間、
余裕の無い表情のルイに手首を掴まれて、
二人でベッドに倒れ込む。
ルイ「零・・・」
「ん・・・?」
ライトに照らされたルイの影が、
私の顔に落ちる。
ルイ「・・・・・・今なら、やめられる」
「・・・え」
ルイ「君に触れたら・・・手加減なんてできない」
戸惑う指先を繋いで、
私はルイの頬にキスをした。
ルイ「・・・・・・っ・・・」
「・・・手加減なんて、必要ない」
ルイの瞳を見つめて静かに微笑んだ。
「ルイに応えるから・・・、ルイの全部、私にちょうだい?」
ルイ「・・・・・・・・・・・・」
その瞬間、
首筋にルイの唇が触れて
ワンピースの紐が解かれていく。
シーツが擦れてワンピースが下されると、
素肌にルイの唇が触れた。
「・・・・・・ん・・・、・・・ルイ」
ルイ「零・・・」
呼んでくれる声に違和感を覚えて、
滲む視界で視線を上げる。