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【100プリ】 消えない過去と生きる今(ルイとのお話)

第20章 初めての遊園地





 ――・・・次の日。

 雲ひとつない空を見上げて
 息をつく。

(晴れて良かった・・・)

 お気に入りのワンピースの裾が、
 風に吹かれて小さく揺れる。

(・・・まさか、ルイとデートできるなんて)


レオ「それじゃ、毎日頑張るプリンセスに心優しい官僚からプレゼント。それと、その王子様にもね」

ルイ「・・・・・・レオ?」

 部屋に入ってきて
 目を瞬かせるルイと私に、
 レオはチケットを差し出した。

レオ「遊園地のチケットを知り合いからもらったんだけど・・・明日までなんだよね」

「遊園地・・・?」

レオ「明日は二人とも、公務は休みだったよね」

ルイ「・・・ありがとう、レオ」


(・・・きっと、たまたまなんかじゃないな)

 あとでちゃんと
 レオにお礼を伝えに行こうと
 考えていると、
 大好きな声に名前を呼ばれた。

ルイ「零」

「ルイ・・・」

 いつもより少し早足で
 急いで来てくれる
 ルイの白いシャツ姿に、胸が高鳴る。

(・・・見慣れてるはずなのに、ドキドキする)

ルイ「・・・ごめん、待った?」

「ううん。私も、今来たところ」

ルイ「・・・そう」

(ん・・・?)

 じっと私を見つめるルイに首を傾げると、
 ルイが視線を伏せた。

ルイ「・・・可愛い」

「・・・!」

 小さく呟かれた言葉に、
 顔が熱くなるのがわかった。

(好きな人に褒めてもらうのって、こんなに嬉しいんだ・・・・・・)

「・・・あ、ありがとう」

(・・・嬉しい・・・けど、恥ずかしい・・・)

ルイ「うん。それじゃ」

 俯いていると、
 目の前に手が差し出された。

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