【100プリ】 消えない過去と生きる今(ルイとのお話)
第19章 暴かれたプリンセスの過去
ノア「・・・・・・でも零、最近変わったよね」
沈黙の中、
今までずっと黙っていたノアが
ぽつりと呟く。
ユーリ「・・・うん、確かに。ここに来た時より雰囲気が柔らかくなった気がするし、よく笑うようになりましたよね」
ジル「そうですね。・・・ハワード卿の一件の後から、プリンセスの公務に向かう姿勢も変わったように思います」
アラン「ああ。城下の視察に行った時も、前は話しかけられねえと喋んなかったのに、今は自分から話しかけるようになったしな」
レオ「そうだね。前は何でも無理に覚えようとしているように見えたけど、今は本当に自分に必要なことだけを学んでる」
カイン「相変わらず、愛想はよくねえけどな。・・・けど、あいつの変化を一番感じてるのは・・・・・・ルイ。お前だろ」
ルイ「・・・・・・・・・うん」
ルイは小さく頷くと、
ぽつりぽつりと話し始めた。
ルイ「・・・零に初めて会った時、ほとんど無意識に自分に似てるって思った。・・・だから、自分と彼女を重ねてた。だけど・・・、零には俺にはない強さがあって・・・・・・」
記憶の糸を辿るように
ルイは視線を伏せる。
ルイ「・・・・・・本当は、気づいてたんだ。零が何かを抱えてるって。・・・まさか、こんなに重いものだとは・・・思ってなかったけど・・・・・・」