第3章 斉藤終 (甘々)
そちらに、顔を向けると
[ガラガラ…ピシャッ!]
ひより『あれっ…閉められたって言うか、今の斉藤隊長だったよね?』
まぁ…仕方ないか、無口だし、挨拶してもスルーされるし、正直寂しいし、へこむ
取り敢えず、このままじゃ、どうしようもないから何とかしないとなー
濡れて重くなった着物を引きずり、脱衣場に出て上の着物を脱ぎ、長襦袢(着物の肌着の様な物)になり
着ていた着物の水を絞っていると
また、戸が開いた…が…閉まったー‼
ひより『あの、、、一応着てますので大丈夫ですよ…』
そう話しかければ、再び戸が開き顔を背けながら、斉藤隊長が入ってきた
斉藤「…」
相変わらず無言な隊長の手には、男物の着物が、それを差し出され
ひより『もしかして、貸して頂けるんですか?』
私の問いに、斉藤隊長は頷き、何かを紙に書き出して、それも渡して、脱衣場の外に出た
渡された紙を見ると
「誰か入らないように見張ってるZ」
意外な優しさにびっくりしながら、ご好意に甘える事にした