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黒の皇子と白銀の姫

第1章 少女との出会いと約束


俺は・・・ブリタニア帝国の第11皇子:ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア。まだ、母国にいた頃、母が生きており、異母妹もよく遊びに来ていた頃。4人でよく、星を見に行っていた草むらに行ってみた。いつもは夜に来ているだけ、昼間だと風景が違う。そう思いながら、歩いていると、1人の少女がうずくまっていることに気が付いた。少女が泣いているように感じ、俺は少女に声をかけてみることにした。
「えっと・・・どう、したの?」
「えっ?」
少女が振り向く。銀髪に蒼の美しい眼の少女だ。目尻に涙が溜まっている。
「泣いて・・・いたの?」
「っ!」
少女は顔を背け、うずくまってしまった。俺は彼女のそばに行く。
「俺は・・・この近くに住んでいるんだ。君は?」
「・・・わたし・・・は」
涙声だが、少女は俺に答えてくれようとしていた。
「うん・・・」
「・・・私も・・・この近く」
「そうか。・・・どうして、泣いてたの?」
俺は彼女の隣に座って尋ねる。
「・・・兄様達に・・・いじめられて・・・」
「兄?」
俺が彼女の話を聞いていくと、彼女には腹違いの兄が2人いるらしい。その兄達からいじめられているのだ。
「私だけならいい、でも・・・」
彼女の目から涙が頬を伝い、こぼれ落ちる。美しいと見とれてしまった。俺は手を伸ばし、彼女の涙を拭う。
「っ!」
少女は驚く。当たり前か。俺自身、何故、そんなことをしてしまったのか?わからない。
「・・・君の涙は美しいと思った。けれど・・・出来るなら、泣かないで欲しい」
「・・・・・」
少女は呆然と俺を見つめてきた。美しい蒼い瞳が見開かれている。
「・・・俺にも・・・異母兄が大勢いる」
「!」
「だから・・・君だけじゃない・・・」
「・・・あなたの名前・・・は?」
少女がじっと俺を見つめてくる。
「・・・俺の名前・・・は、ルルーシュ。ルルって呼んでくれ」
俺はニコっと彼女に微笑んだ。
「私の名前は、ライ。ルルよろしく」
彼女も微笑みを返してくれた。
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