第6章 『5, 三次試験 トリックタワー』
ゴゴゴゴとエンジン音を鳴らしながら飛行船は着陸した。
どうやら三次試験会場に到着したようだ。
ウィル「ここ?何もないね」
窓から外をチラッと見たが高いということ以外はただの建物の天辺としか感じなかった。
機内放送で降りるように指示があったのでぞろぞろと外へ出た。
外へ出て初めて全体を見回したが機内から見た感想と同じものしか得られなかった。なにも無さすぎてここでデスマッチでもやらせるつもりなのかと思っていた。
全員が降り終わるとネテロ会長が試験内容を説明し始めた。
今回の試験は72時間以内にこの塔を降りるといったもののようだ。
説明し終わると会長たちは飛行船へ戻り飛び立っていった。
ウィル「降りろっていわれたけどどうしようか?」
クラピカ「建物にはいる入り口が見当たらないようだ」
回りの受験者の様子を見てみても同じようにその場に立っているか動き回ってるかぐらいだった。
一人だけ大きな声を出して何やら叫んでから壁を伝っていった。
ウィル「成る程。そういう考えもありか」
レオリオ「けどよ、あれを真似するのは無理だろ」
ウィル「ちょっと難しそうだよね」
話ながら様子を伺っていると遠くから怪獣が飛んできて男を拐っていった。
これは、外から降りていくのは無理だなと判断を下す他ない。
クラピカ「別の方法を探そう」
レオリオ「だな。」
各々で辺りを探し始めた。
そして、随分時間がたち回りを見るとあることに気がついた。
ウィル「ねえ、人が減ってる。」
クラピカ「!!
やはり何処かに入口があるのか」
ウィル「うん。さっき見たんだけど床の何処かに隠し扉があるみたい。
さっき偶々入る人を見たの」
キルア「しかも、一つの扉に対して入れるのは一人迄だぜ。
一度開くとロックがかかる仕組みだよ」
キルアのその言葉に私も頷いた。