第7章 クリスマスの対決
「八雲は俺と飲みに行きてーよな?」
「俺だよね?」
「いや、あの…俺は…」
二人に迫られ困惑してしまう。
そもそもなんでそんなに俺とクリスマス過ごす事にこだわるんだよ。二人ともモテるんだから、他の人でもいいんじゃ。
このまま答えを出す事も出来ず、俺は逃げ道を作る。
「と、ともかく今は飲みましょうよ!クリスマスはまだ先なんですし、別に今絶対決めないといけないわけじゃないでしょ?この話は、また後にしましょうよ」
酒の入ったコップを手に取り作り笑いでそう言うが、二人は納得いかない顔だった。だけどこのまま答えを追及されるのもキツイので逃げるように俺は酒の喉へと流し込む。
普段飲みなれていない日本酒という事もあり、酔いはすぐに回ってきた。
もうこのまま酔ってなかった事にして貰おう…。
そう考えながら構わず飲み続け、次第に意識がぼんやりとし始めてくる。