第7章 クリスマスの対決
「ん、これ美味いな。お前も食ってみろよ」
「え、あ、はい。…あーん」
坂田先生がスプーンに乗った料理を俺の口の前へと差し出すので、戸惑いつつもそれを口に含む。
「…あ、ホントだ。美味しいですねこれ」
「だろ?もう一口食うか?ほら、あーん」
嬉しそうに口元に笑みを浮かべながら再び口の中へと料理を入れられ、恐縮しながら口を動かす。
なんか照れ臭いな、こういうの。まるで恋人同士じゃないか。
そう思ってしまった途端、顔が熱くなり慌てて撤回する。
いや、恋人同士ってなんだよ!坂田先生、モテるからきっとこういう事も慣れてて出来るんだよ!変な意味じゃなく!