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【3Z】男子の本懐【R18/BL】

第4章 特別な感情2





「じゃあ、俺は先に出るから。後始末よろしくな」



「…あの、白水先生」



ティッシュで汚れたところを拭いていた山崎が手を止め、俺を呼び止める。
やる事もやったし、さっさと戻りたかったが、いつもの笑みを浮かべながら視線を山崎へ向けた。



「なんだ?」



「あの…俺のこと…名前で呼んで貰っていいですか?」



うわ、ウザッ…。



「…あぁ、そうだな。けど二人っきりの時だけな?他の人に変に思われたらお互い大変だし」



「…そう、ですね」



腑に落ちないような顔をされ少しイラッとくる。けどここで駄々をこねられても面倒だ。
心の中でため息をつく。踵を返し、山崎の傍に寄り額に軽く口付けをすると、驚き大きく開いた瞳が俺を見上げる。



「二人だけの秘密にしような、退」



そう囁けば、山崎は照れ臭そうに頬を染め笑みを作る。



「はい。…八雲先生」



山崎の頭をくしゃりと撫で、俺はよくやく資料室を後にした。

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