第3章 特別な感情
一瞬耳を疑った。
俺が…特別?夢か何かか?
絶対に叶わないと思って、夢のままで終わらせようと思っていた事が今現実に起きている事が、どうしても信じられなかった。
「…ほ、本当ですか?」
「本当。お前は俺にとって特別だよ」
その答えに自然と目から涙が溢れる。嬉しくて、幸せ過ぎて怖いなんて、本当にあるんだと実感した。
身体を優しく包み込まれ抱き締められる。これ以上にないほどの幸せを感じながら、俺も白水先生を抱き締め返した。
「…なぁ、もっと山崎君に触りたいな」
「…はい」
浮き足立つ気持ちのまま頷く。先生は薄い唇を開き、言葉を告げた。
「じゃあ、その机に手ついてくれるか?」