第20章 我慢厳禁【※女主】
「バーカ。そりゃ俺だって同じだよ。お前と別れる気なんてねーよ。つか、今回ので改めてそう思えた」
「…どういう事だよ」
銀八に抱き締められながら問いかける。
「あいつ告白ん時こう言ったんだよ。生徒とか先生とかどうだっていい。それでも一緒に居たいってさ。…スゲーよな。なかなか言えねーよそんな事」
「…へぇ」
それは少し意外だった。
白水に対しては3Zの中では大人しい方というイメージを抱いていたため、そういう発言はイメージ出来なかった。だがそれだけ彼女も本気だったのだろうと思える。
「俺もあいつと同じなんだよな。お前が生徒だろうとさ、別れてーなんてぜってー思わねーし、ずっと一緒に居たい。俺は土方が好きだ」
心が満たされていくのが分かった。一気に顔が熱くなる。
それがバレるのが恥ずかしくて、銀八の胸に顔を埋める。
「…俺も」
言える言葉はそれだけで精一杯だった。
せめて、もっとこの気持ちが伝わるようにと、土方は顔を上げ、銀八に口付けを交わした。この幸せを長く噛み締めれるように長く。