第20章 我慢厳禁【※女主】
その日の昼休み。
もう昼休みか。…あの二人の事が気になっちゃってあんまり授業集中出来なかったな。ノートはちゃんととったけど。
けどお楽しみはこれからよ。二人がいつも屋上でご飯食べてるの知ってるんだから。
本来立ち入り禁止のはずの屋上にわざわざ行って二人で昼食とか、どんだけ一緒に居たいのよもーっ!
おっと、危ない危ない。興奮するのはまだ早いよね。二人が行く前に屋上に着かなくては!
「おい何処行くんだ八雲」
教室を飛び出し屋上へ向かおうとしたところを高杉晋助に呼び止められ立ち止る。
「…あ、晋ちゃん」
「その呼び方止めろっつってんだろ」
「いいじゃん幼馴染なんだし」
あからさまに嫌そうな顔をする高杉に八雲は悪びれる様子もなく答える。
昔からこの呼び方だから今更変えれないんだよねぇ。昔はこの呼び方でも良かったのに、なんで怒るんだろ。
…おっと、今はそんな事を考えてる場合じゃなかった。