第20章 我慢厳禁【※女主】
「あー…気持ちはありがたいんだけどよ。やっぱ自分の生徒と付き合うって問題あるしよ。わりーけど、諦めてくれねーか?」
模範解答ね。まぁ当然の答えだわ。
けどごめんなさいね。一度恋した女の子ってのは諦めが悪いのよ。知らんけど。
「生徒とか、先生とか、そんなのどうだっていい!それでも一緒に居たいんです!ちゃんと先生の気持ちを教えて下さい!」
「白水…」
ふふふっ、困惑しておるなー。
やっぱちょっと泣きそうな顔で言うと効果あるね。どんな時でも男は女の泣き顔に弱いものね。ネット情報ですけど。
けどこれ以上言うとちょっとこじれてきちゃうかもな。この辺で止めておこう。
「今すぐ返事をくれとは言いません。だから、明日まで考えておいてくれませんか?それでダメなら、私諦めますから」
「………分かった。明日返事させてくれ」
「ありがとうございます。…それじゃあ、私次の授業あるんで、行きますね」
走り去る八雲の背中を見送りながら、銀八は静かにため息をつきた。そんな光景を教室の窓からジッと見つめている人物が居るとも知らずに。