• テキストサイズ

【3Z】男子の本懐【R18/BL】

第19章 なんてことはない





「…結婚、おめでとう」



彼は柔らかな笑みを浮かべて小さく頷いた。



「あぁ、ありがと」



「まさか、お前に先を越されるとは思いもしなかったよ」



「お互いもういい歳だろ。お前こそ、早く相手見つけねーと一生孤独だぞ?」



「言ってくれるねぇ」



お互い軽口を叩き笑い合った。

銀八は、結婚する。相手の女性は優しくとても女性らしい人だという。彼がその女性を助けたのがきっかけだと、照れながら言っていたっけ。
俺としても祝福している。同僚がめでたく結婚するんだ。喜んで当然の話だ。



「んじゃ、俺行くわ。今日は早く帰れって言われてるし」



「なんだ、もう尻に敷かれているのか?」



「うっせー」



からかいの言葉に銀八は肩を揺らして笑った。煙草を咥えたまま、引き戸へと向かう。

/ 263ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp