第2章 アブノーマルカップル
「どうすっかなー」
自分の部屋に戻り、一人ベットの上で胡坐を掻き悩む。
デートに誘われたのは素直に嬉しい。正直今の関係は不安で仕方なかったから。
会ってもやる事と言えばセックスだし…先輩俺の事セフレとしか思ってないんじゃないかな。
只でさえ男同士で不安なのに、恋人らしい事を何一つしてない事も積りますます不安になっていっていた。
けど贅沢は言えない。俺から告白して付き合ってるんだし。もしかして今でも関係が続いてんのは同情されてるからとか?けどそんな感情で動く人かなぁ。
…やっぱり、明日のデート不安だ。
「…アホらし。たかがデートでなんでこんな悩まなきゃいけないんだ」
どんどん大きくなる悩みに大きく溜め息をつく。
女子じゃあるまいし、たかが二人で映画観に行くだけでなんでこんな思いしてるんだか。
そうだ、きっとデートだと思うからこんな風に考えちゃうんだよ。よし、明日はただ映画観に行くだけ。
うん、これなら安心して寝れそうだ。さー寝よ寝よ。明日早いし。
そう自分に言い聞かせながらベットの中へと転がり込む。…大丈夫大丈夫。