第10章 告白の言葉
その時、ガラリと教室の引き戸が開く。
入ってきたのは銀八だった。銀八を見た瞬間、何故か八雲はビクリと肩を震わせた。
「白水、ちょっと頼まれ事されてくれねーか?」
「…はい」
ニコニコと笑みを作る銀八に対して、八雲の表情は微かに強張ってきた。
「…じゃあ、俺ちょっと行ってくるよ」
「おう、いってらっしゃい」
「お前の飯は俺がちゃんと食っとくから。しっかし、八雲はよく先生に頼まれ事されるよなぁ」
「ははっ…いってきます」
近藤と沖田が見送る中、土方はただ無言でいた。先ほどの八雲の表情が気になって仕方がなかった。