第9章 責任とってね
「勝手にキッチン使わせて貰いました。召し上がって下さい」
「…おう」
言われるがままに椅子に座り目の前に卵焼き、煮物、白飯、味噌汁と次々料理が並べられていく。
出来立てでまだホカホカと湯気をたてる料理はどれも美味そうだ。匂いに釣られ腹の虫が鳴る。
少し恥ずかしくなりつつも、箸で煮物をつまみ口へ運ぶ。
「…美味い」
俺が甘党だと知ってか、甘く煮付けた煮物が口いっぱいに広がり頬が綻ぶ。
「良かった。おかわり欲しかったら言って下さいね」
料理を褒められ嬉しそうに笑みを浮かべながら八雲が俺の隣へと腰を下ろす。
…可愛い奴だな。
いつもは冷静で感情の分からない八雲の意外な一面に思わずそんな感情が出てきたが、慌てて首を振る。
いや可愛い奴だなって何!?俺何思っちゃってんの!?何惚れかけちゃってんの俺!?
けどこいつ顔整ってるし性格も悪くねーし、嫁にしたら最高なんじゃ…いやいや!!