第8章 大掃除!【長編番外編】
「おい、手止まってんぞ。ちゃんと掃除しろ」
「っ…」
そう言われても服の乱れが気になってしまいとても掃除に集中出来そうもない。
今身に着けているのは白衣のみで、少しでも動けば見えてしまいそうだ。
この恰好でホントに掃除やる気になってくれるのかよ…。クソッ、変態め。
軽々しく分かったなんて言うんじゃなかった。
後悔したところで時すでに遅し。片手で白衣を押さえながら濡れた布巾で実験台を拭く。
ともかく、早く終わらせてしまおう。
そう思い手を動かすが、この恰好をさせたからには晋助が何もしてこないわけがなく、後ろから覆いかぶさるように抱き締められる。
「…お前最初から掃除する気ないだろ」
「ククッ、分かってんじゃねぇか」
いつもの笑い声が首筋に当たり、背中が小さく震える。その反応が面白かったのか、今度は首筋に息を吹きかけられ思わず吐息が漏れてしまう。