第2章 ツノルオモイ
「詳しくは知らなかったけど、そんなことがあったのか」
「えぇ…未だに残ってるわ、あの忌々しい血の臭いがね」
蓮は真剣な顔で聞いていた。
「辛いけど…憎んでも戻ってこない…殺してもスッキリなんかしないの…」
玲奈は再び涙を流した。
ホントにこれでよかったのか、疑問ばかりが押し寄せる。
「でもお前には、恨みとはまた違う感情があったんじゃねぇのか?」
「え…」
「オレの勘違いかもしれねぇけど、お前…まさか…」
蓮は何かを言おうとしたが、やっぱなんでもねぇやと言葉を濁した。
「まぁいいわ。とりあえずこれから村長と話し合いがあるからまた後でね」
「お、おぉ」
そういって玲奈は村長の元へかけていった。