第1章 出逢い
「あ、彩未、タオル貸してくんない?涼がお茶こぼしやがってさ」
!?
えっいきなり名前呼び?え?えっ?
春馬君にいきなり名前呼び捨てにされたんですけど…っ!
「俺じゃねぇってば」
涼君が反抗する。
私は混乱する思考をどうにか抑え、
乾いた清潔なタオルを渡した。
焦りを見せないように、
「火傷するから、服、変えたほうがいいよ。シャワーなら貸すから入って来たら…?」
と言った。
「お、サンキュ!ありがと!」
春馬君に笑顔を向けられ、戸惑う。
「シャワーなら階段降りて正面。タオルは入って左にあるから、何でも好きなの使っていいよ」
と言って、私は足早に2階の自室へと戻った。
「……………」
「じゃあ、俺シャワー浴びてくるわ」
と、春馬は涼に向かって言ってから、
シャワー室へと向かった。