第1章 出逢い
そのあと私たちは、リビングで沢山話をした。
日和さんは優しくて明るくて、純粋に良い人だなと思った。
些細なことでも会話は広がるし、
叱るときは叱る、メリハリがつけられる人だった。
涼君はぼーっとしてて、
途中少し会話に混じる程度だったけど、
嫌な印象は持たなかった。
春馬君、最初は少し緊張していたけど、
同い年ということもあって、会話がしやすかった。
私は、お父さんが選んだこの人たちに不満はなかった。
慣れるまで時間はかかると思うけど、
それでも受け入れられるような人達だな、と思った。
そして、楽しい会話をひと段落させ、日和さんとお父さんから重大な発表がある、と言われた。
「実はな、……俺たちに、家族がもう1人増えたんだ」
私はその言葉の意味を一瞬で理解した。
妊娠、してる_______?
「妊娠してるんですか?」
涼君と春馬君は黙っていた。
その質問を投げかけたのは私だった。
「えぇ、そうよ…。今妊娠7ヶ月なの。涼と春馬には話していたんだけどね…。男の子よ」
日和さんが、優しい笑顔で言った。
「受け入れてくれ。頼む」
お父さんが頭を下げ、上げてから私達3人を見据えた。