第17章 相棒――迅悠一(中)
出水は大きくガッツポーズをし、嬉しそうに笑った
その後ろでは嵐山と三輪が何やら話していた
『まぁ、何はともあれ皆お疲れさん!』
パンパンと手を叩くとそれぞれの思いを胸にぞろぞろと本部へと戻っていった
「朝霧」
本部に入り会議室へ向かっていると、前から太刀川と風間が歩いてきた
『どうも、風間さん。あと太刀川も』
「ついでみたいにいうな」
「まさか、お前が相手になるとは思っても見なかったな」
椅子に座った風間のとなりに夏海も座った
その正面に太刀川が立つ
『ま、今回は悠一も真剣だったもんで』
「風刃を手放す気…………か」
『…………はい』
「…………ったく、あいつは何を考えてるんだか」
『きっと何か未来が視えてるんですよ』
「…………そうだな」
3人とも無言で迅を待っていた
しばらくすると足跡が聞こえてきてそちらに目を向けると迅がぼんち揚を食べながらこっちに歩いてきた
「ふんふんふーん♪
ん?よう、風間さんたち。…………ぼんち揚食う?」
私たちは自販機の前まできた
「…………朝霧」
風間さんがコーヒーを奢ってくれた
『…………ありがとう、風間さん』
プルタブをあけ、コーヒーを一口飲む
「……………全くお前は意味不明だな。何あっさり「風刃」渡してんだよ。勝ち逃げする気か?今すぐ取り返せ!それでもっかい勝負しろ!」
「ムチャ言うね。太刀川さん」
『ていうか、私と悠一相手じゃ天羽と忍田さんも来ないと勝てないよ。あ、でも忍田さんはこっちの味方か』
「…………そんなことない!いや、そうだけど………」
『認めるんだ………』
「黒トリガーの奪取の命令は解除された………。「風刃」を手放す気があったなら最初からそうすればよかっただろう。
わざわざ夏海を引っ張り出してまで俺たちと戦う必要もなかった」
「いやぁ、どうかな。昨日の段階じゃ「風刃」に箔が足りなかったと思うよ。太刀川さんたちのおかげでやっと鬼怒田さんたちを動かせたって感じかな」
夏海は横目で迅を見た
先ほどから夏海と目を合わそうとしない
必死に風間と太刀川のほうをみて夏海の方には一切首を向けないのだ