第17章 相棒――迅悠一(中)
『君…………どうしてネイバーをそんなに嫌うの?』
「…………ネイバーの危険さは家族や友人を殺されたものでなければ理解できない…………!あんたたちはネイバーを甘く見ている…………!!」
その言葉を聞いた夏海は攻撃する手を止めた
三輪や出水を真っ直ぐにみて話す
『そう…………。…………でも、私は甘くなんて見てないよ。私は父も母も妹も皆殺された』
「!?なら何故!?」
『ネイバーは確かに危険かもしれない。けど、いい奴も少なからずいる。それに、悠一には考えがあってのことだよ』
「………っ!」
その時当真がベイルアウトした
『「「!?」」』
「はぁ!?当真さん!?」
「夏海!」
『嵐山!』
嵐山が夏海の隣にきた
「木虎がやった。狙撃はもうない」
『サンキュ』
「ちっ!出水!!」
「おう!」
出水と三輪は嵐山と夏海に向けて構えた
ドドンッ
その時出水の右腕と三輪の左腕が飛んだ
「OKOK。今度は当てたぜ出水先輩」
「佐鳥………!」
『佐鳥ナイス!
……………さぁて、どうするお二人さん?』
「……………まだだ!」
三輪が弧月に手をかける
ドドンッ
二つの光が本部へと飛んでいった
『終わったね』
「夏海さん!夏海さん!見ました?俺の必殺ツイン狙撃」
『見た見た!けど、佐鳥が活躍したのそこだけじゃない?』
「なっ…………!?ここ斜線が通らないんです!しょうがないじゃないですか!!」
『はいはい。お疲れさん』
夏海は迅がいる方を見た
聞いてはいないが次に迅がすることは何となくわかっている気がする
それがわかっているから心配でもあるのだ
「夏海さん!」
その声に振り向くと出水がたっていた
「俺の師匠になってください!!」
ガバッと頭を下げた出水は叫びに近い声で言った
『…………悪いけど、私はそういうのは苦手だから』
「……………そこをなんとか!!」
『…………というより、出水結構強いじゃん。私が教えることないよ』
そう言うと出水はまたまたガバッと顔をあげた
『………コントロールも悪くないし、戦術もなかなか………十分強いよ』
「マジっすか!?」
『マジマジ』
「よっしゃー!夏海さんに認められた!!」