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ワールドトリガー【中・短編集】

第17章 相棒――迅悠一(中)


『あ、太刀川スイッチ入っちゃった?』

「朝霧、俺も本気で行くぞ」

『ありゃ、風間さんまで。あーあ、私来てよかったの?悠一』

「いいんだよ。

夏海がいたら、もうこっちに負けはない。俺だって別に本部と喧嘩したいわけじゃない。退いてくれると嬉しいんだけどな、太刀川さん」

「なるほど。「未来視」のサイドエフェクトか。
ここまで本気のお前は久々に見るな。面白い。
お前の予知を覆したくなった」

「やれやれ、そう言うだろうなと思ったよ」

それぞれが戦闘体制にはいるなか場違いな声が響いた

『あ、明日ワンピースの発売日だ。買いにいかないと!悠一!付き合ってよね!』

「わかった!わかったから集中して!」

『何!?その適当な返事!私今日悠一のお願い聞いてあげてるのに!!』

「何あれ、ふざけてんの?」

風間隊の3人が突っ込んでくる
歌川は迅へ、菊地原は夏海へ狙いを定めた

『あ、帰ったらレイジさんにご飯つくってもらおう!何にしよーかなー』

「明日ね!明日つくってもらいなよ!」

「あんた、ウザいんだけど」

菊地原は迅の方を向いて、こちらに背を向けている夏海に斬りかかった

『は?誰もあんたとは会話してねーよ』

菊地原を見ることなく弧月を振る
それは菊地原のスコーピオンを真っ二つに折り、菊地原の胴体を二つに切り離した

ドッ

菊地原はベイルアウトし向こうの人数が一人減った

「え?後ろを見ずに!?」

歌川は信じられないという風に目を見開いた

「油断するなよ?アイツは太刀川と肩を並べるほどの強者だ」

「た、太刀川さんと………!?」

『遠征部隊って皆こんななの?雑魚だね』

「こら夏海」

迅は夏海の頭に手刀を落とした
トリオン体だから痛くはないがムカつく

「夏海さんが強すぎるだけだって」

不意に聞こえた声に相手側を見るとリーゼントが見えた

『当真。あんたも遠征部隊だったんだ。

じゃ訂正、太刀川と風間さんと当真以外雑魚だね』

「……………なっ……!?」

「そう言うなって、夏海。出水は合成弾の名手って言われてんだぞ?」

太刀川は笑いながら言った

『出水って誰?』

「おれおれ。出水公平。雑魚って言われると流石に落ち込むなー」

『……………ふーん…………』


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