第2章 素直――太刀川慶
夏海side
ある日 太刀川隊の作戦室
『はぁーーー…………』
部屋に大きなため息が響いた
今この部屋にいるのは、朝霧、国近、出水の3人だ
「どうしたんすか?また太刀川さん関係?」
『うん。そう……』
私は太刀川が好きだ
でも素直になれない
「告白しないの?」
柚宇ちゃんが聞いてくる
『告白!?
ムリムリムリ!!太刀川はきっと私のことを嫌いだよ。だからムリなんだ……』
自分で言ってて悲しくなってきた
もっと素直になれたらいいのに、何回そう思ったことか
「う~ん………行けると思うけどな~」
「私も行けると思うよ?」
『何で太刀川を好きになっちゃったんだろ……』
ういーん
『!?』
「おー皆はやいな。あ、唯我はまだか……。
あれ?何で夏海がいんの?」
『た、た、太刀川!もしかしてさっきの聞いてた!?』
「なんのことだ?」
『よかった~』
「恋バナしてたんだよー。朝霧さんの好きな人の話」
「何!?」
『ちょっと柚宇ちゃん!!』
まさかの柚宇ちゃんの暴露に私は慌てる
「結構身近な人だって!太刀川さん!」
『公平くんまで!』
ばれると思って太刀川の方を向くと腕を捕まれそのまま作戦室から出た
ズンズンと歩いていく
―――――――――――出水side
案外うまくいった
「これで付き合わなかったら太刀川さんヘタレだな」
「うまくいくといーなー」
二人が出ていったあとこんな会話をしていたということを二人が知るのはもう少し先