第68章 俺様―――出水公平
「夏海さんはもっと警戒した方がいいですよ」
『んー?公平がいるから安心だよ?』
「そういうこと言うからダメなんですよ」
ドンッ
夏海さんを廊下の壁に追い込んで壁に両手をついた
「こういうことされても文句言えないですよ?」
『ばぁか。慣れないことしないの!』
夏海さんは俺を押し退けて自身の隊室に向かう
「………」
眼中に無いってことかよ……
夏海さんを見ると振り返った夏海さんと目が合うと、夏海さんは綺麗に笑った
『行くよ。公平』
「………はぁ。
…………はい」
ため息をついて追った
………………はあっ!
もうなんなの!私の弟子は!心臓に悪いっ!
出水の前を歩く夏海は火照った顔を冷まそうと必死だった
まさか、弟子に壁ドンされるとは思ってなかったし……
身長も伸びてどんどんカッコ良くなっていっちゃうし……
学校でもモテモテなんだろうな………
モヤモヤとしたものが心に広がっていくのを感じて、慌てて首を振る
公平はただの弟子だ
これ以上近づいちゃダメだ
そう自分に言い聞かせていると、隊室についた