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ワールドトリガー【中・短編集】

第6章 幼馴染み――影浦雅人


俺はその言葉を聞いて、殴りかかろうかと思った
だが、そうすれば相手の思うツボだ
俺が夏海を大切にしていることがバレて、夏海が襲われる


だから、俺は夏海を突き放した
夏海のことを睨み付けながら、ひどいことを何度も言った


それから、しばらくたってから、俺はこの前のやつを横を通りすぎるときに殴り、トンオン体をバラバラに斬って、ボーダーから追い出した

そのあと、当然だが俺は隊務規定違反でポイント減点を食らったが、そんなものは痛くも痒くもない
とにかく俺は夏海が無事なことに安堵していた

だが、事が過ぎたあと、夏海が俺を何かと気にしていることを鋼たちから聞いた

だが、俺は夏海を突き放したまま顔を会わせることもしなかった
もし、俺の近くにいることを聞き付けた俺をよく思っていないやつらが、夏海に何かをするかもしれないと思うと、怖くなった



俺はベットから出て、キッチンに向かった

コンロの上には鍋の中にはいった粥があった
俺はそれを温め食べた

「…………うめぇ………」

無意識に口からそう出ていた

次の日も熱は下がらず、俺はベットで寝ていた

ピーンポーン

インターホンがなった
俺は警戒して、今日こそはちゃんとインターホンに出た

「………誰だ……………?」

夏海だと思って出るとその声は夏海のものではなかった

「俺だ。カゲ」

その声は鋼だった
俺は夏海じゃないことがわかって安心したが、逆に遂に嫌われたのか………と思う自分がいた


おれは玄関まで歩いていって、扉を開けた

「よお、鋼。入れよ」

「ああ」

『…………おじゃまします』

鋼に扉を任せて、玄関に背を向けたとき、聞こえるはずのない声が聞こえた
気のせいだろう、と思い自分の部屋にもどって鋼の方を見ると、鋼の後ろに夏海がいた

「…………お前ッ!……何で!!………………鋼!どういうことだ!」

「じゃ、俺は帰るよ」

鋼はそのまま帰っていこうとする

「はぁ!?

鋼!待て!」

鋼の腕をつかむが大声を出したせいで力が入らず、鋼はそのまま帰っていった




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