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ワールドトリガー【中・短編集】

第6章 幼馴染み――影浦雅人


「お前……………鋼まで利用しやがって………」

『…………ごめんなさい』

「お前も帰れ」

『……………帰らない』

「帰れよ!!」

『嫌だ!帰らない!!』

「っ!」

夏海の顔を見ると目を涙をためていた
拭ってやりたい衝動に駆られたが、必死に自分を押さえ込んだ


ベットに寝ようと思い背を向けると夏海が抱きついてきた

「お前っ!何して『ごめんなさい!何でもするから、嫌いにならないで!』…………っ!」

俺が手を離そうとすると、腕に力を込めてきた
女の力なんかたかが知れている
俺なら風邪を引いていても振りほどけるはずなのに、俺にはそれができなかった

『………………私何かしたかな………?教えてよ………雅人……』

夏海の声は震えていた

「何で…………お前は俺のことを嫌いにならないんだよ………」

『なれるわけないよ………。私は雅人が好きだから』

「……は?」

俺は思わず聞き返した

『好きだよ。雅人』

俺は嬉しくて顔がニヤけそうになった
だが、それを押さえ込み夏海の腕から離れた

「…………………お前さっき何でもするっていったよな」

『……うん』

「………なら………」

俺は夏海をベットに押し倒した

「こうしてもいいってことだよな……?」

俺はそういって夏海の服の裾から手をいれた

『っ!?……………やっ!!』

夏海は俺の腕を服の下から抜こうとするが、俺の力に敵うはずもなく、それは意味をなさない

俺は夏海の腕を頭上でまとめあげ、首筋に顔を埋め、噛みついた

『………い゛っ…………!!』

呻いた夏海の服のボタンを開けながら、俺はさっき噛みついた場所を、傷を労るように舐めた

『…………んっ…………』

ドクン

夏海の声に興奮した俺が、顔を上げると夏海は唇を強く噛みしめ、目を閉じ、その目からは涙がこぼれていた

俺の体はそれを見た瞬間動かなくなった

「チッ……………」

布団を夏海の頭から被せ、俺はベットから離れ、冷蔵庫の中にあるペットボトルを乱暴に掴みそのままがぶ飲みした


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