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ワールドトリガー【中・短編集】

第44章 クリスマス――――太刀川慶


「………むー…………」

今日は夏海と一緒に過ごす予定だったのに、まさかレポートをする羽目になるとは……

ドシッ

「いてっ!何すんだよ!忍田さん!」

「ぼーっとしている暇があったらさっさとやれ!朝霧くんと約束があるだろう?」

「なら、見逃してくれよ!」

「ダメだ!それに朝霧くんは留年だけはダメだって言っていたぞ」

「………夏海の名前出すのは卑怯だ……」

「……慶……。さっき、朝霧くんにあった」

「……!」

「大丈夫、平気だと言っていたが、無理に笑っていた。こんなことをしていていいのか?」

「………よくねぇ……」


俺は必死に頭を使って、レポートを終わらせた

今は午前3時
とっくに夏海は寝てるだろう
明日、謝りにいこう

そう結論付けて家に帰った



「…………ただい……ま?」

扉を開けると女の靴
それもよく見慣れた靴があった

「夏海っ!?」

ドタドタと家に上がると、リビングには散乱した缶ビールと袋が開け放たれたつまみの数々

しかし、そこに夏海はいない

寝室に入ると夏海が俺のベットで寝ていた

なぜかアルバムがある

ベットに近づくと夏海の顔に涙のあとがあった

『………慶………』

「…………ごめんな…………夏海…………」

ベットに乗っているアルバムを適当に床に置いて、ベットに横になる
夏海を抱き締め、首筋に顔を埋めると、シャンプーの匂いがする

普段使わない脳を使って疲れた俺は夏海を抱き締めながら眠りに落ちた


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