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【R18】夜行列車は逆ハー行き

第9章 貴方は元カレの




「僕の兄は正直あまり褒められた人ではありません。

ですが、本当に一途で全力な人です」

「はぁ」

「覚えていませんか?

都心のショッピングモールでの僕を。」

彼は温和な口ぶりで、私の記憶を一つずつ紐解いていく。

「貴女は兄の彼女だ」

「え…っ、」

「語弊がありましたね…元、彼女ですか」

その口調から生み出された言葉とは思えぬほどに心に突き刺さる。

どうしてそんなことを言うの?

見ず知らずの貴方が。

「見かけたんですよ。

兄と貴女が手を繋いでデートしているの。」

なおも青年は淡々と話を続ける。

間髪を容れず一息に。

「3日で終わるなんて、予定より早く別れてくれましたね」

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