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【R18】夜行列車は逆ハー行き

第9章 貴方は元カレの




吉野さんを追うように結城くんも席を立ち、ひとり忽然と残された。

とりあえずは食事をし、ラウンジでくつろごうかと考える私を、

ひとりのバーテンさんが見ているのに気づいた。

…ちょっと、怖いな。

横目で覗き見るに、全く知らない人。

それでも気になってしまうのは、その人の喉元…発せられる声が声色が

大嫌いな「あいつ」…元カレに似てるからで。

気晴らしの旅行なのに。

憂いを帯びることは無いはずだ。

だけれど私の心は、かつては大好きでたまらなかった元カレを声色から想像し、

それを横取りした元親友を連想してしまう。


「吹っ切れたはずなのに、な。」




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