第1章 声優アイドル時代
女の子達は俺とひろたんの事をしもかじって呼び方をして、お互いを恋愛対象に見るのが好きみたい。
一般的に言う腐女子。
BLCDだって出してるし、今までファンの子達のために意識的にそういうのもやってきた。
でもさすがに男色になれってことじゃないよね……うん。
「てかさ、一つ聞いていい?」
ひろたんが妙に恥ずかしそうに視線をそらして笑顔をこぼす。
「風俗とかっていけるかな……」
「あはは!エロいこと考えてるー」
わざとらしくからかうように笑って見た後に、俺の様子を見てため息をついたひろたんに続いてため息をついた。
「俺もめっちゃ悩みます」
……この先人気なくなるまでAVで抜き続けろとか言われるのかな?
いや無理無理。
「男だしね……」
「うーん」
「俺が抜いてあげよっか?」
「それ本物のBLじゃないですか。遠慮しときます」
冗談交じりに言って気を紛らす。
声優がこんなに人気になったことは嬉しい。
けど……。
せめて性生活だけでも何とかしてほしい。