第1章 1話
あっ…これこそやばいのでは…
いや?もしかしたらこの機会に…?
いや、でもこの関係を崩したくない…
あぁー、泉がこのこと知りませんように…
『(チラッ)』
泉「そういえば…本で読んだ気が…」
『っ!!』
oh...
泉「……あっ…そうだ、確か甘く感じるのは好きな人のみだったはず…ってことは…えっ、八尋?まさか…」
『そうだよ。もう誤魔化せないな…好きなんだ、泉。俺男なのに…好きになっちゃったんだ。ごめん、気持ち悪いよな。忘れてくれ…っ、じゃ、じゃあな!俺行くわっ!』
泉「?!八尋?!待って下さい!!」
俺はその場から急いで立ち去りたくて、
これ以上傷つきたくなくて、泉が待てと言ったのも無視して必死に、誰もいなさそうな場所へ真っ直ぐ走った。
誰もいない場所に着くと同時に、打ち明けたことでこみ上げた悲しみ、苦しみが溢れてくる。そのつらさと同じくらいの愛が、泉への愛おしさが、好きという気持ちが、花となって出てくる。
『げほっ!げほっ!…っ』
(ははっ…呆気なかったなぁ…)
少量の涙が蜜となって頬を伝う。
(なんだ、涙まで苦いや…)
全て終わったあとの感傷に浸っていた。
ここには今1人、誰の目も気にせずひとりで入れると思っていた。
しかし、遠くから近づいてくる足音が聞こえた。
慌ててその場から離れようとしたが遅かった。
走ろうとした手を掴まれてしまった。
『…誰?…っ!!』
俺の手をつかんだのは…
「はぁ…はぁ…まったくっ…走るのが早いんですよ…はぁ…」
『っ……………泉…』
息を荒げた泉だった。
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キリがいいのでここで切ります。
また短くてすみません。