第1章 1話
『なっ、なんで…』
なんで追ってきたんだ。
このまま、このまま無視してくれていれば
明日にはまた元の俺に戻れるのに
なんで……
泉「八尋、俺の話を聞いてください」
『なんで、追ってきたんだよっ!!あのままほっといてくれれば良かったのにっ!!ただ気持ち悪いだけだろ?!こんな…こんな事になるなら…出会わなければよかっ「(ギュッ)」っ?!』
泣きながら、後悔の気持ちを吐き出して、
いっそ嫌ってもらいたいと思った
なのに…
『…離せよ。離せって!!優しくしないでくれっ!!もう…俺を独りにさせてくれよ…』
泉「八尋、俺の話を聞いてください」
『嫌だ…どうせ…』
泉「いいから聞け…俺まだ返事をしてないです。」
『返事なんて聞きたくない』
泉「…俺は、いや俺も八尋のことが好きです」
『えっ…?』
今の…聞き間違いだよな…?
聞き間違いじゃなかったとしても友人としてだろ?
泉「もちろん恋愛の意味で」
『っ…本当に…?』
泉「はい。さっきは急だったので驚いてすぐ反応できませんでした、すいません。でもその後言おうと思ったのにあなたの勝手な早とちりで言えなかったですし、おまけにそこらじゅう探し回って疲れましたし、挙句の果てには見つけたのに逃げようとしますし…」
『…すみません(汗)』
まさか、この恋が叶うなんて…
泉「ほら、泣かないでください」
『んっ…』
そう言って俺の目に口づけを落とす
泉「涙もなんだか甘いですね…((クスッ」
『////』
…なんだこいつ/// あっ、ただのイケメンか←(ごめんなさいふざけました)
『げほっ…あっ、金色の花…』
泉「確かこれを食べれば治るんですよね、花吐き病」
『うん』
泉「あの俺への愛の詰まった甘い花を食べれなくなるのは惜しいですね」
『なっ///ばかっ!!さっさと食え!!////』
泉「はいはい((クスッ」
くそぉ、こいつは小っ恥ずかしいセリフを
バンバンと言いやがって…///
そんなこんなで葛藤しているうちに
泉は花を食べた
泉「どうですか?」
『治ったかな…?』
泉「なんで疑問形なんですか」
『わかんないw』
でも、胸の異物感はなくなった
そして代わりに愛で満たされた
『泉』
泉「はい、なんですか?」
『好きだよ』
泉「俺の方が好きですよ」
チュッ…
ーend