第1章 起きたら入ってた【一期一振】
それは急に男を襲った。
じゅぼっ♡
ごり、と突然男のイイトコローー前立腺に一期のものが抉るようにして打たれた。
「ひっ、あ、ああああ!」
いきなりの強い快感に、男は今日二度目の絶頂を迎える。
ちかちかと目の前に星が飛ぶ。
びくびくと身体がさっきの比ではないほど跳ねて、一期のものをきゅうきゅう締め付ける。
後ろから聞こえる、ふ、という漏れた息遣いに、今度こそ男は顔を青くして振り返った。
「い、いち、いち…いち、!!」
ありえない最悪だ見られた恥ずかしい死にたい。
男が口をパクパクしながら一期を指差せば、その手をそっと下ろさせられる。
こういう時でも行儀を重んじるところはさすがと言うべきか。
「あるじ、」
そんな男をものともせず、一期は唇と唇がくっつきそうな近さで囁く。
ぴくり、と反応した男は頬を染めたが、同時に血の気が引くのを感じた。
まずい。これは非常にまずい。
掠れた声は色っぽく、普段より低い声はぞくぞくと尾てい骨あたりに響く。
正直に言おう。
出したばかりだが勃った。
いやしかしそんな場合ではないのだ。
これは、この声とこのギラギラとした目は危ない。
完全に一期は欲情している。