第1章 出会い
「おやおや~Vv
なーにを怖がっているのです?
日下部 夢~Vv」
傘を差しながら歯をむき出しにし、にかっと笑い楽しそうにあたしを見下しながら言っている。
恐ろしくて顔が上げれないけど、影に薄っすらと映っている。
ん・・?
日下部 夢 ・・?
なんであたしのこと・・
「なんであたしの名前知って・・ッ
やあぁああ゙」
自分の名前を呼ばれとっさに顔を上げ声の主の方を見ると、伯爵の手があたしの方へと伸びてきた。
殺される!!
ふと前を恐る恐る見ると・・
少年の剣がすぐ目の前に見えた。
「伯爵・・」
どうやら少年はあたしと伯爵の間に剣を割り込み入れたようだ。
「エ~クソシストですかっ
まあいいでしょうVv
楽しみは始まったばかりですVv」
剣を見るとすぐに数歩後ろへと距離をとる伯爵。
少し距離が開いただけでだいぶ空気が変わる。
「また来ますねぇVv
日下部 夢~っVv」
歯をむき出しにしながらにぱっと笑うと、傘を開きそのまま上空へと消えて行ってしまった。
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