第3章 大切な人
「・・・・ッ」
意識が頭の中へと戻ってくる感覚。
重い瞼をゆっくりと開けようとすると、電球の光が入ってくる。
「やっと目覚めたのかよ?」
この声は・・
「かん・・だ?」
上半身を起こそうと、肘をベットにつき起き上がる。
どうやらここは病院のようだ。
両手首には包帯が巻かれているのが目に入る。
「・・・・」
ベットの近くにある椅子に座り、腕を組み黙ったままこちらを見ている神田。
「あ・・、ノエルは?
めっちゃ怪我しててん」
怪我・・なんで?
あたしを庇ったから・・
血が口から・・黒い星の・・
黒い星・・?AKUMAに撃たれた時の
「・・・・」
黙ったままこちらを見ている神田。
その姿が全てを物語っているような気がする。
「やめてよ・・ノエルは「ノエルは・・死んだ・・」
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