第26章 無力
歩いていくといろんな人達が担架に乗せられていた。
この研究所(ラボ)の中央付近にはリーバー班長、ジョニー、マルコが立っている。
動かなくなった守化鏤(スカル)を囲んでいる。
タップだ。
「・・・ッ」
みんなごめん・・
ルル=ベルに捕まって首を絞められている時に、あたしが願いを込めて投げた杖はタップには届かなかったんだ。
「お前はできる事をしただろ。」
「・・・・ッッ」
泣くな泣くな。
唇を噛み締めそっと神田の背中に顔を伏せた。誰にも見られないように・・
背中から伝わってくる神田の優しさと、頭を撫でてくれているラビ暖かさがあたしの感情を落ち着けてくれる。
こんな時だけ歳上のお兄さんという感じがした。
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