第26章 無力
────日下部夢
キエェェエエエエエ
「ッッ!!」
耳から伝わる高音の叫び声と脳に伝わる音波によって強制的に意識が戻される。起き上がり片方の腕で耳を塞ぐ。
痛い!!耳が・・頭が割れそうだ!!
耳を塞いでも全く効果がない!!
キエェェエエエエエ
「あぁ"・・この音は一体・・
いかん目眩でイノセンスとのシンクロが・・弱まっていく・・。」
「し・・ししょ・・う」
目の前に片膝をついている師匠。
抱擁ノ庭によって生えている木々が音によって腐るように、しんなりとしていく。
「あはっ
こんなところにたくさんいますねっ」
「ッッ!!」
師匠とあたしの目の前に降り立ってきた見た事がない身なりをした人物。
人物・・いやこの殺気と気配は・・AKUMA!?
今まで見たことのない圧倒的な存在感のあるAKUMA。コイツはAKUMAなのか・・?
「き・・っきさま・・っ」
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