第25章 最強の聖職者
────日下部夢
意識が遠のいていく中に見える光景。
印を付けられたタップと、銃を構えるリーバー班長にAKUMAが攻撃しようとしている姿と、天井からの目映い光。
「コイツ連れて行く。」
意識が飛ぶギリギリのところで首に巻き付いたものがとれ、あたしの身体は何体かのAKUMAに持たれている。
力が入らない身体。空気を取り込もうとする呼吸の音がおかしい。
ドッッッッ
ザクッッ
光輝く天井から現れた人物は、リーバー班長の目の前のAKUMAを破壊し、こちらへ勢いよく走り出した瞬間にあたしの身体が宙に浮いた。
「許さないぞ・・お前達・・ッ!!」
「ゲホ・・ッゲホッ」
アレンだ!!声を出そうとした瞬間に溜まっていた血が口から漏れ出す。
「お嬢!」
「アレン・・ブックマン・・ッ」
意識が戻りアレンの腕から離れるように足を床につける。
ブックマンがあたしのイノセンスを渡してくれた。発動させAKUMAを見据える。
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